父とバージンロードを歩きました

結婚式・新郎新婦の心理編 前撮り・結婚式当日のお話編 チャペル挙式

父と、バージンロードを歩きました。

数年前までの私からしたら、それは想像もつかない出来事でした。
なぜなら昔、私はこう思っていたからです。
「もし将来自分が結婚することになっても、結婚式は絶対やらない。
お父さんと腕を組んでバージンロードを歩く場面が、全く想像できないから」

昔、父はお酒に酔いながら、こんなことを口にしたことがありました。
「お前には、すまないことをしたと思ってる」

その言葉が意図することを、父に直接尋ねたことはまだありません。
でも、おおよそのことは察しがつきます。

父は、20代前半の若さで結婚し、私をもうけました。
しかし、私が物ごころつく前に母と離婚しました。

母が家を出ていき、私は父に育てられました。
生みの母の写真が1枚もないため、私は母の顔を未だに知りません。

私の母親代わりになってくれたのは、今は亡き祖父や、別に暮らしていた父の姉。
皆のサポートを受けながら、私は成長しました。

しかしながら父と祖父、父の姉は皆それぞれ、あまり仲がよくありませんでした。
そのため、けんかが絶えませんでした。
皆それぞれ仕事をもっていて忙しかったため、
「誰が子ども(私のこと)の面倒をみるんだ」という問題でもめていたようです。

「私のせいで、みんな怒ってるんだ」
と、私は小さい頃からずっと思っていました。
そのためか、私は私のことを好きになれないまま大人になりました。

思春期の頃の私も、自分ではそれほど目立った反抗期はなかったように記憶しています。
しかしその反動が、社会人になってから大きくきたような気がします。

祖父が亡くなった後、父と二人暮らしになった私。
とにかく父のやることなすことが、気に入りませんでした。

私が食事を作っても手をつけずに、飲みに出かけてしまう父。
家にいる時でさえ、食事をとらずにお酒を飲んで寝てしまうことも。
部屋を片付けられず、いつも散らかしていて・・・。

仕事のストレス解消でお酒を飲んだり、片付けが苦手だったりするのは
男性として、それほど珍しくはないはず。
今ならそう冷静に思えるのですが、当時の私は、父にいつも怒っていました。
怒りの感情をぶつけまくっていました。

それはそれはもう、私はひどい娘でした。
父の一挙手一投足に反発して、無視して、時に声を荒げて・・・。

そんな私に父は、怒ったり、手をあげたりすることは一切ありませんでした。

毎日、怒りの感情に支配されている私。
そんな自分のことが、私は大嫌いでした。

そんな私と父との関係が変わったのは、私が29歳のとき。

私が実家を離れ、東京へ出たときでした。
(東京に就職した元彼を追いかけて…という、不純な動機でした)

東京へ出るための理由は、正直に父に話しました。
すると父は、こう言いました。
「おまえの好きなようにしなさい」

ただただ、父に申し訳ないと思いました。
自分の部屋に戻ると、涙があふれてきて止まりませんでした。

父は昔から、私が「やりたい」と言ったことには何一つ反対しませんでした。
以前は「ただの放任主義なのかな」と思っていました。
でも、やっと気づいたのです。
私のことを信じてくれているからなのだ、と。

父と離れて一人暮らしを始め、心理学を勉強してから、私はちゃんと父に
「ありがとう」と言えるようになりました。

お父さん、ありがとう。
私を信じてくれて、ありがとう。

父に優しくできない自分が、大嫌いだった私。
2012年11月の大阪の結婚式場のどこを探しても、そんな私はいませんでした。

父としっかり腕を組んでバージンロードを歩く私が、そこにはいました。



スポンサーリンク

« »

トラックバック

トラックバックURL: http://35-wedding.info/withmyfather/trackback/

PAGE TOP ↑